先日、優待投資家として有名な桐谷広人さんのインタビューを読みました。
がんが見つかり、これまでの人生を振り返る中で、Zaiのインタビュー記事で、こんな言葉を話されていました。
2013年にバラエティ番組『月曜から夜ふかし』に初めて出ましてね。そこで「株主優待で生活してる」と言ったら、世間から「優待だけで生活できるわけない、嘘だ」ってたくさん言われたんです。それで意地になっちゃって。意地でも株主優待だけで暮らしてやろうと、それ以降は、全然現金を使わない生活をしてたんです。
プロ棋士を辞めた直後、リーマンショックなども重なって、私には、本当にお金がない時期がありましてね。配当金だけでは家賃が払えなくて、優待でもらったクオカードを金券ショップで売って家賃の足しにしていたこともありました。その時は本当に優待と配当だけで生活していたんです。
ただ、テレビで“株主優待で暮らしている人”として有名になってからは、本当にお金を使わない生活を見せなきゃ、とう思いが強かったです。大好きな『かに道楽』も、優待がないから自腹では一度も行きませんでした。「現金を使ってくれ」と言われたテレビのロケの時だけは仕事だから現金を使いましたけど、それ以外は徹底して現金を使いませんでした。
でも、こうして、がんになってみると、「意地を張らずに、もっと現金を使ってご馳走を食べたり、温泉にでも行ったりすればよかったな」って少し後悔しています。これまでは、地方に講演にいっても、あまり観光せずにすぐに帰ってきていましたので。
元気だったし、自転車でビュンビュン飛ばして走っていましたから、自分に寿命があるなんて思っていなかったんです。ずっとこのまま元気で暮らせると思っていた……。今回の病気で、人生には限りがあるんだなって分かったから、それはそれで勉強かなと思っています。
このインタビュー記事、めちゃくちゃ考えさせられるので絶対見たほうがいいです。
「テレビで“株主優待で暮らしている人”として有名になってからは、本当にお金を使わない生活を見せなきゃ、という思いが強かった。」
特にこの一文、どうしても頭から離れませんでした。
桐谷さんは優待生活というスタイルを貫いて、多くの人に夢を与えてきた方です。
だからこそ、その生き方には敬意しかありません。
それでも、この言葉を読んだとき、私は少し苦しくなりました。
というのも、ブログを書き始めて9年、Xでも1万人以上の方にフォローしていただくようになった今、自分にも似たような感覚があることに気づいたからです。
「投資ブログを書いているんだから、もっと節約しなきゃ。」
「配当株投資家なんだから、もらった配当金は全部再投資しなきゃ。」
「資産形成を発信しているんだから、お金を使いすぎちゃいけない。」
別に、誰かに言われたわけではありません。
フォロワーさんから責められたこともありません。
もちろん、そういった一面をもってストイックに投資と向き合ってきたから資産が増えたことには間違いありません。
でも、いつの間にか自分の中に「〇〇らしくいる」ことを選択していたように思います。
たかが、私ですけどねwwwww
こんな私ですら、気づけばブログを書く前の自分よりも、「こうあるべき」に縛られていたように感じます。
ほんとに、まじで、人生は短い。
いや短くないかもしれないけど、元気ではいられないかもしれない。
昨日だってバレーやって、もう膝が痛くて100%の力で歩けてません。
だから、今年はもう中学生になる手前、子どもと旅行へ行こうと決めました。
株主優待も、利回りだけではなく、妻が喜ぶものを選ぶようになりました。
以前なら迷わず再投資していたお金も、「家族の思い出になるなら、それも立派な使い道だ」と思えるようになってきました。
それは、資産が増えたからだけではありません。
「人生の主役は投資ではない。」そんなことを、桐谷さんや他の財を築いてきた方々を見ていると、理解できるようになったからだと思います。
桐谷さんはインタビューの中で、「もっと現金を使って、ご馳走を食べたり、温泉にでも行けばよかった」と話されていました。
その言葉は、決して投資を否定しているわけではありません。
きっと、「人生には使うタイミングもある」ということを教えてくれてたのだと思います。
意地も時には必要ですが、ストイックになりすぎないで行こうと思います。

