先日の父の日。
妻から「何か欲しいものある?」と聞かれました。
少し考えたのですが、正直思いつきませんでした。
昔なら欲しいものはいくらでもあった気がします。
時計、洋服、趣味の道具、家電。
でも最近は、自分のために欲しいものが本当に減りました。
年齢を重ねたからなのか、資産形成を続けてきたからなのかは分かりません。
ただ、以前ほど物欲がなくなったことだけは間違いありません。
そんな父の日、私は息子と妻と一緒に楽器店へ行っていました。
息子が初めて本気で「欲しい」と言った
小学6年生の息子は吹奏楽を頑張っています。
現在はレンタルのトロンボーンを使っています。
中学校に進学することも考えると、そろそろ自分の楽器を準備した方がいいかもしれない。
そんな話は以前からしていました。
だから、いつかは買うことになるだろうと思っていました。
ただ、それがこんなに早く決まるとは思っていませんでした。
試奏したのはBachのトロンボーン。
価格は約55万円。
決して安い買い物ではありません。
それでも試奏を終えた息子は、「これが欲しい」とはっきり言いました。
普段の息子はあまり自己主張をしない、どちらかというと遠慮するタイプです。
そんな子が、自分の意思で欲しいと言った。
しかも、実際に吹いて、違いを感じて、自分で選んだ結果でした。
その姿を見た時、私は不思議と「高いな」ではなく、「これは買ってあげるべきだな」と思いました。
問題『現金がない』ことだった
ただ、現実はそう簡単ではありません。
妻からは、「私がパートで働いていた時のお金もあるから、そこから出そうか?」と言われました。
でも、そのお金は普段から家族のために使ってくれているお金です。
今回は私が出す、そう思けど困ったことがありました。
現金がないのです。
全くないわけではなく、我が家には半年分の生活費を目安にした資金があります。
ここには手を付けたくありませんでした。
次に考えたのはジュニアNISAでしたが、それも違う。
あのお金は将来子どもが大人になった時に渡したいと思っている玉手箱のような存在です。
ここも触ってはいけない。
そう考えると、残された選択肢は一つしかありませんでした。
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高配当株を売却した
悩みに悩んだ結果、私はAREホールディングスとクミアイ化学の株を売却することにしました。
売却益と証券口座にある現金を合わせれば、楽器代を用意できます。
もちろん迷いました。
株を売れば資産は減りますし、年間配当金も減ります。
投資家として考えれば、断然持ち続けた方が合理的。
思えば思うほど、本当は売りたくありませんでした。
でも、私はふと思ったのです。
「私は何のために資産形成をしてきたのだろうか」と。
配当金を増やすため。
老後に備えるため。
自由を手に入れるため。
でも、「家族の選択肢を増やすため」でもあるよな、って。
やりたいことを応援できるようになるため。
そのために私はこれまで投資を続けてきたのではないか。
そう考えた時、答えは自然と決まりました。
配当金より嬉しかった父の日の手紙
父の日当日。
息子から手紙をもらいました。
そこには、こんなことが書かれてました。
「いつも仕事頑張ってくれてありがとう。おかげで夢だったBachのトロンボーンを買ってもらえてとても嬉しいです。これからも元気にお仕事頑張ってね」
その手紙を読んだ時、私は心から幸せだなと思いました。
資産が増えるのは嬉しい。
でも、自分が頑張って働いて、貯めて、運用してきたお金が、大切な人の夢を応援する形に変わる。
それもまた大きな幸せなのだと思いました。
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さいごに
その後、妻と散歩しながら話をしました。
妻からは「数年前だったら、旅行も楽器も無理だった。十分頑張った」と言ってくれました。
その言葉も嬉しかった。
私は今でも資産形成が大好きです。
配当株も増やしたいし、資産ももっと大きくしたい。
でも人生には、お金を増やすことよりも、お金を使うべき瞬間があるかもしれません。
今回も最後まで悩みました。
それでも、今振り返ると間違った選択だったとは思いません。
配当金も減ったし資産も減ったけど、父の日にもらった大切な手紙は増えたから。

