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就職氷河期世代の私の分身は「もう一つの就活」を経て今日も大手企業で働いている

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最近読んでいる杉村太蔵さんの『骨太投資術』に、とても共感する一節がありました。

杉村さんは、お金を「大切な子供」と表現しているんですよね。

子供をずっと家の中に閉じ込めていたら、安全かもしれない。

でも成長はしない。

だから社会へ送り出し、20年間頑張ってこい、と送り出す。

できれば年に2回、仕送りのように配当金を送ってきてくれたら嬉しい。

そんな投資観です。

私はこの考え方が好きです。

ただ、一つだけ少し違う見方をしています。

私にとって、お金は「自分の分身」だと思うときがあります。

多くの氷河期世代は、共感してくれると思うのですが…

私にとってお金は子供ではなく分身

私は配当株投資を始めた頃から、「自分が働けない会社へ、自分の分身を働かせに行く」という感覚を持っていました。

企業を選び、その会社にお金を預ける。

すると、その企業は利益を生み、事業を拡大し、株主へ配当という形で利益を分けてくれる。

だから配当金を受け取るたびに、「よく頑張ってくれたね」と思うのです。

でも、この考え方には理由があります。

それは、私が就職氷河期世代だからです。

氷河期世代だった私には大手企業は遠い存在

大学生だった頃、私はDOCOMOへエントリーシートを提出しました。

今でいう書類選考の前段階のようなもので、当時はエントリーシートだけで何万人という学生がふるいにかけられる時代でした。

結果は、あっさり不合格。

履歴書を送るところまでも、進むこともありませんでした。

当時の就職活動は本当に厳しく、「働きたい」という気持ちだけではどうにもならない時代でした。

周りでも何十社受けても決まらない友人がいました。

百社近く受けてようやく内定をもらったという話も珍しくありません。

上場企業に就職するなんて、私にとっては遠い世界の話でした。

だから、いつの間にか「自分には縁がなかった世界」と思うようになっていたのです。

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初めてNTT株を買った日、「分身」が就職した気がした

それから20年以上が経ちました。

私は株式投資を始め、初めてNTT株を買いました。

購入ボタンを押した瞬間、不思議な感覚になったことを今でも覚えています。

「ああ、自分は働けなかったけど、自分のお金はここで働けるんだ。」

そんな気持ちになったのです。

もちろん社員になったわけではありません。

毎日出社するわけでもありません。

でも、私の分身であるお金は、NTTという会社で24時間365日働いてくれます。

利益を生み、会社を成長させ、その成果の一部を配当という形で持ち帰ってきてくれる。

昔は入社したくても叶わなかった会社で、今は別の形で関わることができている。

それは私にとって、もう一つの就職活動が実を結んだような感覚でした。

だからかな。

大型株の配当株への投資は、私にとって魅力的に感じるのです。

あの時は入れなかったNTT、絶対に行けなかった総合商社、超高給取りになれるかもしれなかった銀行。

そういった企業に、私の身代わりの術でどんどん入ってくれますからね。

投資は、お金を増やすだけじゃない

投資というと、「いくら儲かった」「株価が何倍になった」という話になりがちです。

もちろん、それも投資の楽しさの一つです。

でも私にとっては、それだけではありません。

企業が利益を伸ばせば、自分の分身も評価される。

増配すれば、給料が上がったような気持ちになる。

長年持ち続けた企業が成長すると、「よく頑張ったな」と誇らしく思える。

そんな感覚があります。

だから私は、配当株を売買する商品として見ていません。

一緒に歳を重ねる仲間のような存在です。

就職氷河期世代だった私は、大手企業で働くという夢を叶えることはできませんでした。

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さいごに

でも今は違います。

私の分身は、NTTをはじめ、いくつもの大手企業で今日も働いています。

利益を生み、成長し、年に二度、配当という給料を持って帰ってきてくれる。

あの頃の就職活動では叶わなかった夢を、投資という形で少しだけ叶えられた気がしています。

だから私は今日も、新しい企業へ分身を送り出します。

それは、お金を増やすためだけではありません。

昔の自分には届かなかった場所で、もう一人の自分が今日も懸命に働いてくれている。

そう思えることが、私にとって株式投資の一番の魅力なのです。



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